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空き家の3,000万円控除と住民票

Q. 先月亡くなった父の自宅を相続により引き継ぐことになりましたが、今後そこに住む予定もないため、売却を検討しています。昭和40年代後半に父が購入しているため、いま売ると売却益が発生しそうですが、今年から始まった空き家の3,000万円控除を利用しようと思っています。ただし、亡くなる1年半前からは老人ホームで生活していました。住民票は自宅に残したままでしたが、この空き家の3,000万円控除は利用できるでしょうか?

A. 住民票の住所が自宅であったとしても、生活の本拠が老人ホームなど別に場所にあると空き家の3,000万円控除は適用できません。

【解説】

  • (1)被相続人が相続開始直前まで居住していたことが必要

    28年度の税制改正でいわゆる空き家の3,000万円控除が創設され、相続した空き家を売却することにより売却益から3,000万円までを控除できるようになりました。

    ただし、その条件の一つとして、売却する家屋は、被相続人が相続開始直前に居住して いたものに限られています(その他適用できる条件が詳細に定められていますので、詳しくは『税金の手引き』48頁などをご参照ください。)。

    したがって、相続開始直前に老人ホームなどに入居していた場合には、売却する家屋は「生活の本拠」としていた家屋ではないため、この空き家の3,000万円控除は適用できないこととなります。

  • (2)住民票ではなく生活の本拠がどこかで判断

    ところで、老人ホームへ入居する場合でも住民票はそこへ移さず、自宅のままになっているケースもあると思います。

    この場合でも、被相続人が居住していた家屋に該当するかどうかは住民票に記載された住所ではなく、あくまで生活の本拠がどこにあるかで判定されることになるため、住民票の住所を自宅に残したままでも適用は困難と言えます。

このコラムの著者 辛島 正史(からしま まさふみ) 税理士の紹介

執筆者 税理士 辛島 正史) 辛島 正史(からしま まさふみ)
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