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平成29年度税制改正の動向

掲載日:2016/12/29

平成29年度税制改正大綱が平成28年12月8日に発表されました。不動産、相続およびその他主要な改正項目は以
下のとおりです。

固定資産税・不動産取得税

増税・減税 タワーマンションに対する課税の見直し

現行 改正後
タワーマンション全体の税額を各専有部分の床面積の割合であん分 左記を階層の差違による床面積あたりの取引単価の変化の傾向を反映するための補正率(*)により補正

(*)タワーマンションの1階を100とし、階が一を増すごとに、これに、10を39で除した数を加えた数値とする。不動産取得税についても同様の措置が講ぜられます。

◆平成30年度の課税から実施(平成29年4月1日前に売買契約が締結されたものを除く)

相続税・贈与税

増税  相続税・贈与税の納税義務の見直し

改正前:以下の表の通り

相続税・贈与税の納税義務 相続人・受贈者
国内に住所あり 国内に住所なし
日本国籍あり 日本国籍な
5年(*)以内に国内に住所あり 5年(*)を超えて国内に住所なし
被相続人・贈与者 国内に住所あり A A A A
国内に住所なし 5年(*)以内に国内に住所あり A A A C
5年(*)を超えて国内に住所なし A A B B

A:国内財産および国外財産が課税対象
B、C:国内財産のみ課税対象

改正後:期間を5年(*)から10年に見直し。また、Cは国外財産も課税対象に。

◆平成29年4月1日以後に発生する相続、遺贈、贈与から適用

相続税

増税  広大地の評価

現行 改正後
面積に比例的に減額する評価方法 各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法

◆平成30年1月1日以後の相続開始から適用(具体的な評価方法は大綱では未定です。)

所得税

減税   住宅の耐久性向上改修工事

現行 改正後
ローンを利用して自宅に省エネ改修工事を施工 特定省エネ改修工事と併せて行う一定の耐久性
向上改修工事も控除の対象
⇒ローンの年末残高×1.0%を税額控除
うち特定省エネ改修工事については
ローンの年末残高×2.0%を税額控除(5年間)
ローンの年末残高×2.0%の控除対象に一定の
耐久性向上改修工事が含まれる

(*)一定の耐久性向上改修工事とは、外壁、床下、地盤等の劣化対策工事や給排水管等の維持管理・更新の容易化工事で、工事により認定長期優良住宅の基準に適合するものをいいます。

◆平成29年4月1日から33年12月31日までの間に居住開始する場合に適用

延長 特定事業用資産の買換特例《適用期限を3年延長》

現行 改正後
長期所有の土地・建物等から国内にある土地・建物等の買換 買換資産のうち土地・建物についてはほぼ現行どおりの内容で3年間延長

登録免許税

延長 登録免許税の軽減措置

現行行(平成29年3月31日まで) 平成29年4月1日以降
(1)土地の売買による所有権移転登記に係る税率を15/1000にする特例 現行のまま(1)は2年間、それ以外は3年間延長
(2)住宅用家屋の所有権保存登記に係る税率を1.5/1000にする特例
(3)住宅用家屋の所有権移転登記に係る税率を3/1000にする特例
(4)住宅取得資金の貸付等に係る抵当権の設定登記に係る税率を1/1000にする特例

その他(不動産税務以外)

増税   減税 配偶者(特別)控除の見直し

(1)配偶者控除

配偶者控除の額が、控除を受ける者の給与収入の金額に応じて次のとおりとなります。なお、1,220万円超の場合は適用できなくなります。
(注)給与以外の収入がある場合は、所得の計算が異なります。

現行控除額 控除を受ける者の給与収入の金額 改正後控除額
38万円 1,120万円以下 38万円
1,120万円超1,170万円以下 26万円
1,170万円超1,220万円以下 13万円
1,220万円超

(2)配偶者特別控除

現行 改正後
・配偶者の給与収入が105万円以下であれば最大の38万円を控除 ・配偶者の給与収入が150万円以下までは最大の38万円を控除
・配偶者の収入が増加するに応じて(141万円が限度)控除額を減額 ・配偶者の収入の限度額を201万円まで拡大
・配偶者控除と同様、控除を受ける者の収入に応じて控除額を減額

(注)配偶者特別控除について、控除を受ける者の制限(給与収入で1,220万円)はは従来どおりです。

今後、税制改正法案が国会に提出され、衆議院・参議院での審議後、平成29年3月末頃に成立する予定です。

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