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今月政府・与党が 2017 年度税制改正でタワーマンションなどの高層マンションにかかる固定資産税を見直す方針を固めました。NEWS LETTER vol.38 でタワーマンション節税の規制が検討されそうですという情報を
お送りいたしましたが、タワーマンションの固定資産税の見直しがされるということは、相続税を算定するうえで用いる固定資産税評価額にも影響を及ぼす可能性があり、いわゆる「タワマン節税」の抑制につながることになるかもしれません。今回の見直しは早ければ2018年1月からの実施を目指しています。
マンションの固定資産税は、土地の公示価格や建物の時価などを基に1棟全体の評価額を算定したうえで、各部屋の床面積の割合に応じて税額が算出されます。そのため高層階、低層階に関係なく床面積が同じなら
ば同じ税額となっています。しかし、実際の販売価格は、眺望がよく人気が高い高層階の方が低層階よりも高額であり、税額が同じなのは不公平という指摘がありました。
今後新築されるおおむね 20階建て以上(高さ60メートル以上)のマンションが対象となる予定です。(具体的な対象は年末までに詰める予定)
1棟あたりの税額の総額は変わらないようにし、高層階ほど増税、低層階ほど減税になるように計算される予定です。
あくまでイメージですが、
20階建て(1フロアにつき1部屋、同床面積)のタワーマンションで課税総額が110万円だった場合、現在の計算方法では1階でも20階でも5.5万円(110万円÷20階)ですが、
改正予定の計算では1階は1万円、2階は2万円、3階は3万円・・・20階は20万円(課税総額は110万円)というようなイメージです。(具体的な計算方法は年末までに詰める予定)
今回の見直しで、対象マンションが 20 階建て以上となれば 19 階建てのマンションが増えるのではないか等様々な懸念があります。また、今回は建物評価についての見直しですが土地の評価についても何らかの見直し
がされるか注目です。
なお、今回取り上げた見直しがそのまま改正されるかどうかは、現時点ではまだ未確定です。
このコラムの著者 剱持 嘉宏(けんもつ よしひろ)
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