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相続の限定承認と税制上の問題点

掲載日:2014/6/26

相続が発生した場合に、被相続人の遺産に借入金がない状態であれば、相続人は単純承認で財産を承継すればよく、借入金が多い場合には相続放棄を行い、財産を承継しないこともできます。
しかし、仮に被相続人の残した遺産がどれくらいあって、借入金がどれくらいあるか不明な場合には単純承認も相続放棄も判断が難しくなります。そのときに相続人が選択できる方法として「限定承認」という方法があります。

限定承認は、相続した資産を限度として債務を引き継ぐ承認の方法です。相続した財産以上に債務がある場合にはその超えてしまった債務については、弁済する必要がないため相続財産の全体が不明な場合には選択する余地があります。
では、この限定承認を選択した場合には税務上の取扱いはどのようになるのか。

限定承認をした場合には、被相続人が相続財産を相続人に相続時の時価で譲渡したものとみなされ、取得時の価格よりも時価の方が高い場合には譲渡所得税が課税されてしまいます。さらに譲渡所得の生じる被相続人は、既に亡くなっているため相続開始があったことを知った日の翌日から4月以内に準確定申告を相続人が行わなければなりません。
また、通常自宅を売却する場合には3,000万円特別控除など居住用の特例制度を適用することができますが、限定承認によるみなし譲渡については親族間への譲渡と判断されるため、3,000万円特別控除など居住用の特例制度の適用を受けることができません。

実務上では、上記の税制上の注意点の他、相続の開始を知った日の翌日から3月以内に家庭裁判所に相続人全員が共同して申し出なければいけないため、ほとんど選択されていないのが実情です。

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このコラムの著者 田中 博史 (たなか ひろし)

執筆者 税理士 田中 博史(たなか ひろし)

税理士:田中 博史(たなか ひろし)

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