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共有で相続した空き家の譲渡と3,000万円控除

Q. 先月母が亡くなったのですが、相続財産の一つに母が独りで住んでいた1戸建ての自宅があります。ただ、今後利用する予定がないため売却することを検討していますが、平成28年の税制改正で創設された「空き家3,000万円控除」の適用ができるのではないかと聞きました。弟と2分の1ずつ引き継いで売却しようと考えていますが、ひとりずつ3,000万円までの控除が受けられるでしょうか?

A. 共有で相続して売却した場合、共有者ごとに売却益から3,000万円までの控除があります。

【解説】

  • (1)共有者ごとに3,000万円までの控除が可能

    今年度の税制改正でいわゆる空き家3,000万円控除が創設され、相続した空き家を売却することにより売却益から3,000万円までを控除できることになりました(適用できる条件が詳細に定められていますので、詳しくは『税金の手引き』48頁などをご参照ください。)。

    とくに、相続人に兄弟がいる場合、亡くなった親が独りで住んでいた自宅を共有で引き継いだ後に売却する例は多いと思いますが、このときは共有者1人ずつ3,000万円までの控除が認められます。

    例えば、兄弟2人で2分の1ずつの持分で相続した親の自宅を売却して5,000万円の売却益(売却金額-取得費-譲渡費用)が発生したとします。税の計算ではこの売却益をまず持分であん分しますので、一人あたりの売却益が2,500万円となります。ここからひとりずつ3,000万円までの控除が可能ですので、売却益は0となり納税はなくなります。ただし、納税が0円でも翌年の確定申告は必要となっています。

  • (2)家屋と敷地の両方を引き継ぐのが条件

    ところで、この空き家3,000万円控除は、空き家とその敷地の両方を引き継いで売却することが条件となっています。したがって、例は少ないと思いますが、兄が空き家、弟がその敷地を引き継いだ場合は、2名とも3,000万円控除はできないことになりますので、遺産分割の際はご注意ください。

このコラムの著者 辛島 正史(からしま まさふみ) 税理士の紹介

執筆者 税理士 辛島 正史) 辛島 正史(からしま まさふみ)
税理士:辛島 正史(からしま まさふみ)

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