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今からできる所得税の節税対策

掲載日:2016/10/10

早いもので平成28年もあと数ヶ月。不動産賃貸オーナーは、年が明けると間もなく平成28年の確定申告を行わなければなりません。ただ、この頃に税金対策をしようと思っても時期を逸してしまい、すでに手遅れとなるケースが多分にあります。今年の所得状況の概略を把握し、必要な節税対策は年明け前に行うようにしましょう。

①建物修繕費を年末までに実施する

一般に修繕費と言われるもので資産の使用可能期間を延長させたりする部分の支出は資本的支出(減価償却の方法により各年分の必要経費に算入)とされますが、アパートなどの通常の維持管理や修理のために支出されるものは必要経費になります。

資本的支出と修繕費の区別は実質判定に依りますが、次については、その支出を修繕費としてその年分の必要経費に算入することができます。

  • (1)おおむね3年以内の期間を周期として行われる修理、改良などであるとき、又は一つ修理改良などの金額が20万円未満のとき
  • (2)一つの修理、改良などの金額のうちに資本的支出か修繕費か明らかでない金額がある場合で、その金額が60万円未満のとき、又はその資産の前年末の取得価額のおおむね10%相当額以下であるとき

②取得価額10万円以上30万円未満の減価償却資産を購入する

青色申告者の場合、業務で使用する取得価額10万円以上30万円未満の給湯器やエアコンなどの減価償却資産については、一定の要件の下でその取得価額の合計額のうち、総額年300万円に達するまでの取得価額の合計額を業務のように供した年分の必要経費にできる特例があります。

③小規模企業共済への加入

払い込んだ掛金は、全額が所得控除の対象となります。掛金は月額1,000円から7万円の範囲(500円単位)で自由に設定でき、仮に最大の7万円の場合は、年間84万円の所得控除が受けられます。今年中に最大84万円を一括で支払って所得控除の対象とすることができます。

このコラムの著者 山内 孝宏 (やまうち たかひろ)

執筆者 税理士 山内 孝宏)

税理士:山内 孝宏(やまうち たかひろ)

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