宅地(傾斜地)の評価減に最大限を求める
公開日:2013/5/21 更新日:2016/6/29
相続税法では、
「相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価格は、その財産の取得の時の時価により、その財産の価格から控除すべき債務の金額は、その時の現況による。」
とされています。しかし実際上、時価を算定することは困難な問題が生じます。そのため一般的には、国税庁が公表している「財産評価基本通達」により評価した価格を使います。
通常は相続税評価額の方が時価より低くなっていますので、相続税評価額で計算する事に疑問も持たず行われています。バブル経済崩壊後の急激な土地の下落時期には、相続税評価額と時価とが逆転する現象も見られました。この時期は不動産鑑定士が評価した、相続税評価額よりも低い価格での申告も多く見られました。納税者が時価を算定して申告する道も閉ざされているわけではありません。
しかし、現在は地価の安定化とともに、相続税評価額での申告に落ち着いています。
それでは、その「財産評価通達」をこまめに活用して評価を減額することを考えましょう。
区分 | 項目 | 適用 | |
---|---|---|---|
自用地 | 形状による評価減 | 間口が狭い宅地
奥行きが長い宅地 奥行きが短い宅地 不整形な宅地 道路に面してない宅地 崖地 |
路線価方式だけの適用 奥行き長大の評価減と不整形地の評価減は二重に適用できない |
特別な事情での評価減 | 傾斜地(崖地以外)
高低差のある宅地 凹凸のある地盤 湿潤な宅地 広大地・狭隘地 振動の激しい宅地 騒音・日照阻害・臭気等 嫌悪施設の近隣 セットバック・計画道路 |
最高10%まで評価減できる すでに路線価、同居に反映されている場合は除く |
|
自用地以外 | 所有権の制限を考慮 | 私道(不特定多数の者が通行)
私道(上記以外の私道) 貸宅地(底地) アパート・貸家の敷地 (貸家建付地) |
ゼロ評価
70%減 借地権相当額を減額 借地権割合×借家権割合を減額 |
小規模宅地等の特例 | 相続人の生活基盤の維持 | 特定居住用宅地等
特定事業用宅地等 (不動産貸付業等を除く) 特定同族会社事業用宅地等 |
80%減 |
貸付事業用宅地等 | 50%減 |
評価の仕方は最大効果をもたらす場所を任意に選択できたり、現状の客観的な分析をしたり、又被相続人や相続人の生活状況等でも計算の仕方が変動します。
又納税の都合でも左右されます。
税理士と十分相談しながら最大効果をねらいましょう。
東京シティの相続職人です
相続税のプロの評価は次の3つ
- 相続の分割に未来を語れる
- 不動産の評価方法に秘策がある
- 名義株・名義預金の判定に経験豊富
税理士指名ですぐお電話下さい
03-3344-3301
土曜日は当番税理士が在席の時は対応できます。
受付時間:9:00~18:00 月曜日~金曜日
税理士による無料相談 毎日受付中

税金に関するお悩みは早めに解消するのが得策です

- 住宅を売却して税金が心配だ
- 住宅の売却や買い替えで失敗したくない
- 所有している土地が市の道路に収用された
- 生前贈与をしたほうがいいのか知りたい
- 相続争いがないように準備したい
- 相続税の予定額が知りたい
- 金融機関から相続税対策の提案を受けたが、有利なのか意見を聞きたい
その他の『相続税対策』に関連するページ
- 宅地(傾斜地)の評価減に最大限を求める
- 養子縁組を考慮する
- 生前贈与をする原則と相続時精算課税
- 墓地・仏壇は生前に手当しておく
- 土地の測量や擁壁工事や建物の改修等は生前にやっておく
- 空き地に借金してアパートを建てる
- 子へアパート・貸家を贈与して移転する方法
- 孫の学費を負担することで贈与税を非課税にすることができる
- 相続人以外に贈与を行うことで相続税対策に
- 贈与税の基礎控除を利用する
相続税の仕組みと基礎知識
相続・相続税の基礎知識と重要ポイント
遺言の仕組みと基礎知識
贈与税の仕組みと基礎知識
今、注目の話題に税理士が答える
年間1,000件以上の「不動産と相続の税務相談」を経験した相続税・資産税専門の税理士の現場から相続税に関する最新情報をコラムとしてお届け致します。
- 2019年02月09日
- 平成31年税制改正※後の住宅ローン減税延⻑時の減税額の計算
- 2019年02月09日
- 空き家の3,000万円控除が適⽤できないパターン
- 2018年12月06日
- ⼟地等の平成21年・22年取得の1,000万円特別控除
- 2018年12月06日
- ⾃宅を、賃貸住宅建築のために取り壊した場合に発⽣した取壊し費⽤
- 2018年11月14日
- 非居住者が不動産を賃貸する場合の税務上の注意点